コラム

2019.10.07[大規模修繕]

大規模修繕工事のアフターサービス

大規模修繕工事の保証

前回お話させていただきました様々な工事に関する保険・保証。

今のご時世、マンション大規模修繕工事・改修工事には、数千万円から数億円の工事代金がかかりますので、保険・保証は必須です。

工事完成後、工事施工範囲内に不具合が生じた際に、直ちに原因を究明し、保証範囲内か範囲外かを見極めることの出来る工事会社は意外に少ないと思います。

この点は、各会社の経営トップの姿勢が大きく反映されますので、十分な注意が必要です。

アフターサービスには専門の社員を!

上記の点を踏まえ、工事会社を選定する際には、会社内にアフターサービス部門または点検部門が独立して有るか無いかも重要な判断基準として留意すべきであると思います。

前回述べさせていただいたとおり、大規模修繕工事・改修工事では、工種ごと部位ごとに工事会社と材料メーカーとの連名で保証書を発行しております。

通常、2,3,5,10年間と部位ごと材料ごとに分かれて保証があるのです。

工事会社に独立したアフターサービス部門があれば、部位ごと材料ごとに保証が切れる年に、定期的に工事会社の専門の社員がマンションに伺い点検をします。

専門の社員であることが、とても重要なことなのです。

なぜなら、アフターサービス(点検)は、工事会社主導では成り立たないからです。

お客様主導、つまり居住者様主導なのです。

その会社の担当営業マンや工事を担当した工事部員などが、片手間で出来る仕事内容ではありません。

点検実施月の数ヶ月から数週間前に居住者の皆様へアンケートを配布し、回収に伺い、内容を精査集計します。
場合によっては個別対応となるので、該当居住者の方の在宅日に合わせて点検を実施せねばなりません。

原則、お客様主導なのです。

点検後の補修も、多かれ少なかれ、殆どの場合発生します。

日常業務に追われている工事会社の社員がサラッとこなせる仕事内容ではないのです。

経験上、専門部門・専属社員でなければ、きちんとした対応は出来ないはずです。

大規模修繕工事会社選定の判断基準

工事完成お引渡し後、おおよそ10年間の工事会社と管理組合様とのお付き合い、アフターサービスの充実は本当に大切だと思います。

価格競争が激しい昨今、工事代金が高い会社には高くなる理由が必ずあり、逆に安い会社には安く工事が出来る理由が必ずあるのです。

工事会社選定の際には、アフターサービスにも力を入れている会社を選ぶべきだと思います。

先ずは、専門部門が有るか、専属社員が居るかということが、初期の判断基準の大きな1つであるとお考えください。

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